便秘と言う言葉は何となくわかっているようで、改めて何かを考えるとちょっと難しいかもしれません。基本的には人間のように、ワンちゃんも便が出にくい、毎日出ない、便が硬い、お腹が張ったような気がする、そんなイメージです。では、もう少し症状を詳しく見てみましょう。

・いきんでいるのになかなか出ない。
・場合によっては肛門に痛みを伴う。
・無理に出すため、肛門に炎症が起きる。
・コロコロした小さい硬めの便。
・便が出た後に粘液などが出たりする。
・お腹が張って不快感がある。
・嘔吐することがある。
・食欲がなくなる。
・元気がなくなる。
・体重が減る。

人間と比較すると、おそらく食欲がなくなったり嘔吐する、或いは元気がなくなる、体重が減るという行き過ぎた症状は動物らしい部分かもしれません。人間の場合はひどくなる前に自分で気がついて治療すると思いますが、ワンちゃんは飼い主さんが気づくまで、なかなか治療に行き着きません。ですから、毎日の排便チェックは非常に重要なポイントなのです。

犬の便秘の原因

ワンちゃんの便秘の原因でまず思いつくのはフードだと思います。たまたま新しいフードを試してみたら、便秘気味になったという話はよく聞きます。それも含めて、主な原因を挙げてみます。

・食物繊維量が少なすぎる、或いは多すぎる場合。
食物繊維が多くても便秘をするのかとびっくりされる方もいるかもしれませんが、不溶性食物繊維は便が硬くなりますから、水溶性食物繊維と区別しなければいけません。
・運動不足。
運動不足になると体の動きも蠕動運動も鈍ります。動くことで筋肉も鍛えられて、胃腸の働きが活発になるので散歩は欠かさずに行きましょう。
・肥満。
よく食べて動かない結果肥満になるわけですから、運動不足と肥満は便秘を引き起こします。
・肛門周囲に問題がある。
肛門周囲にできものがあったり、肛門嚢が炎症を起こして痛みが出たりすることで排便をしたがらなくなります。
・未去勢のオスは前立腺肥大の可能性がある。
高齢になると去勢していないオスのワンちゃんにはよくある問題です。前立腺が肥大すると便の通りが悪くなり便秘を招きます。
・便の出口である直腸から肛門の間に腫瘍がある。
腫瘍に腸の一部を塞がれてしまいますから、出にくく小さい便が出てきます。
・薬剤の副作用。
治療薬によっては便秘するものがあります。
・骨盤骨折など。
骨盤に異常があると便の通り道が狭くなる可能性があります。
・異物誤飲。
異物が腸を塞いでしまった結果、便が出にくくなることがあります。
・排便姿勢による痛み。
排便姿勢をしたら痛みがあると分かれば、自然と排便をしたがらなくなります。
・神経疾患。
何らかの原因で神経が麻痺してしまい便が出せなくなることがあります。病院で非常に多く遭遇する代表的な病気に椎間板ヘルニアがあります。
・極度の脱水(病気によるもの)。
体に水分がない結果、硬いがやっと出るなどの状況になることがあります。

これだけ挙げてみましたが、まだまだ原因はあります。しかし、何より大事なのは早く気がついて病院で相談してみることです。

犬の便秘の診断と治療

便秘の原因を診断するには、まずはフードのチェックと直腸検査、レントゲンがメインになります。神経系の問題があると考えられる場合などは神経学的な検査も行います。そして、何より治療の第一歩は便を出すことです。浣腸をして済む場合と便をかき出してあげる(摘便)場合があります。その後、原因によっての治療を行います。

犬の便秘予防

自宅でできる簡単な予防法を紹介します。

①水分をたくさん取らせる。(明らかに硬い便は水分が足りません)
②フードの内容には気をつける。(便秘を防ぐ処方食もあります)
③適度の運動をして太らせない。(肥満は様々な病気の原因になります)
④お腹をマッサージする。(スキンシップと同時に物理的に刺激も効果があります)

しかし、これらはあくまでも普段の生活で気をつけることであり、病気が原因の場合、例えば、生後6ヶ月で去勢手術をしていなかった為に前立腺肥大になってしまった、などの理由であれば遅くても去勢手術をするしかありません。ですから、若いうちから4つの予防法を実践し、毎年のワクチンなどで健康診断を受けながら体調管理をしていくことがトータル的な予防と言えるでしょう。

 

rihomeopath

筆者紹介 東京出身、獣医師、医学博士、人と動物のホメオパス、馬と牛の多いノルマンディーで、フランス人夫と田舎暮らしを始めたばかりです。

 

病気になる前にドッグフードをチェック!!

スポンサードリンク

いいねするだけ!フェイスブックで最新記事をお届け

無料メルマガ配信中