小型犬の中でも人気の高い犬種、トイプードル。

もともと狩猟犬として活躍していたプードルを、愛玩犬として小型化されたのがトイプードルです。そのため賢く従順でしつけがしやすい犬種とされています。

見た目はお人形のようにかわいくても、相手は生き物です。私たち人間と同じように年を取り、病気にかかることもあります。

この記事ではトイプードがなりやすい病気について、ご説明していきます。

トイプードルに多い8つの病気

白内障

眼球の中の水晶体が白く濁る病気です。特に高齢になるとかかりやすい病気ですが、若いうちに発症するようであれば遺伝の可能性があります。

・症状

目の奥が白濁し、見えにくくなるため、ボールなどのおもちゃを目で追えなくなります。また歩くときによろけたり、物にぶつかりやすくなります。

・治療

動物病院で処方される点眼薬で、症状の進行を抑えられます。重度の場合には手術を行い、人工レンズを入れる場合もあります。

白内障になったときは、物にぶつかって転倒や怪我をしないよう、なるべく障害物をなくすようにしてください。

関連:早めの対策が重要!失明の危険性がある犬の白内障について獣医が徹底解説

関連:愛犬が白内障になったら?ペット保険に加入していれば怖くない

 

流涙症(りゅうるいしょう)

鼻涙管(びるいかん)が詰まり鼻に涙が流れないことが原因で、すべての涙が目から流れてしまっている状態です。

・症状

病名の通り、常に涙が出ているような状態のことをいいます。涙が流れた跡が変色していく(涙やけ)ので、目元が汚れて見えます。

・治療

治療としては細い管を通してつまりを洗い流します。

そのほか、第3眼瞼腺(涙を作る腺)を取る手術もあります。目の周りはきれいに拭いて、清潔に保つようにしてください。

関連:トイプードルの涙やけの原因と対策法

外耳炎

トイプードルなど耳が垂れている犬種は、耳に汚れが溜まりやすいため、細菌が繁殖し、外耳道に炎症が起こることがあります。

・症状

外耳炎はかゆみを伴うので、耳をこすったり頭を振ったりする仕草がみられるようになります。

症状が進むと痛みが増し、黄褐色の耳垂れが出てきます。また症状によるストレスで犬の機嫌が悪くなることがあります。

・治療

抗生物質の軟膏を塗って治療します。

悪化すると中耳や外耳まで炎症が広がっていくので、早期の発見と治療が大切です。そのため、耳垢はこまめに取り除くようにし、黄色い膿が出ていないかを確認してください。

たれ耳の犬はなりやすいので注意!トイプードルと外耳炎の関係

膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)

後ろの足の膝蓋骨(人間の足でいうお皿の部分)が、正常な位置から外れてしまう状態を指します。

これはトイプードルやマルチーズなどの小型犬によく見られる病気です。

原因には生まれつき関節が弱いなどの先天的理由と、怪我や骨折などによる後天的なものがあげられます。

・症状

状態によってグレード1から4にわけられます。

グレード1:膝蓋骨は正常な位置にあって、外れることがあっても自然と元に戻る。痛みはないことが多い。

グレード2:膝関節が不安定で、屈曲すると脱臼してしまうが、指で膝蓋骨を押すと正常な位置に戻る。生活に支障はないが、放っておくと骨の変形が進み、膝蓋骨を支える靭帯が伸びてしまう。

グレード3:膝蓋骨は常に脱臼状態で、正常な位置に戻してもすぐに脱臼する。足を引きずって歩くようになる。

グレード4:膝蓋骨が常に脱臼しており、正常な位置に戻せなくなる。足を浮かせながら歩いたり、うずくまった姿勢で歩行するようになる。

・治療、予防

脱臼が確認されたら整復手術を行う方法があります。しかし体力が落ちている老犬では手術が難しい場合もあるので、その時は部屋のフローリングに滑り防止のマットを引いたり、段差を減らすなどして、足に負担がかからないような環境づくりを心掛けてください。

また体重の増加も足への負担が大きいため、食事量やフードの見直しを行ったほうが良い場合もあります。

関節に効く犬用サプリメントを活用するのもおすすめです。

関連:肢を挙げる癖のある小型犬は特に注意!犬の膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)について解説

口腔腫瘍

口腔内の舌や歯肉、口蓋などに腫瘍が発生する病気です。

原因はまだ明らかになっていませんが、歯周病が関係しているのではないかと言われています。

トイプードルは歯周病にかかりやすく、口腔腫瘍を発生する確率が高いです。

・症状

腫瘍が小さいうちは無症状ですが、進行していくにつれて腫瘍が大きくなり、細菌感染を起こすとよだれ、痛み、嚥下困難などの症状がみられるようになります。

そのため食欲不振になり、体重の減少に繋がります。

・治療

手術で腫瘍を切除します。良性のものは比較的簡単ですが、悪性の場合は切除範囲を広くとる必要があります。

関連:口の出血、よだれ、きつい口臭があったら犬の口腔内腫瘍を疑うべし

気管虚脱

気管が押しつぶされた形に変形し、呼吸困難、呼気による体温調節ができなくなる病気です。原因は遺伝的な要因が多いとされていますが、肥満や歯槽膿漏、過度の興奮による急激な体温の上昇などにも関係しているようです。

また吠え癖のある犬は、激しく吠えることで気管虚脱のきっかけになるとも考えられています。

トイプードルは主に中高齢の時期に多くみられます。

・症状

運動や興奮した後に、喉からガーガーとアヒルのような音が混ざります。また落ち着きなく歩き回ったり、舌を出したままよだれを垂らしたりします。

これが進むと呼吸困難になり、舌の色がチアノーゼを起こして青紫に変化し、ひどい場合は失神してしまうケースもあります。

・治療

症状を抑える投薬や、変形した気管を広げる手術があります。

飼い主ができることとしては、犬を興奮する環境に置かず、安静にさせる、肥満の場合は減量させる、などがあげられます。

関連:食後や水を飲んだ後の乾いた咳は注意!犬の気管虚脱について解説

肛門膿炎

犬は肛門の両脇に悪臭を放つ分泌腺、肛門膿があります。通常排便時に分泌液が排出されますが、何らかの理由で肛門膿が溜まってしまうと、細菌感染が生じて炎症を起こします。

・症状

肛門を気にしたり、なめたり、床にすりつけて歩くような動作を見せます。肛門膿炎が悪化して腫瘍になると、食欲低下、発熱などもみられるようになります。

・治療

肛門膿に溜まった分泌液を絞り出します。炎症を起こしている部分には抗生物質が有効です。

また自宅で肛門腺を定期的に絞ってやることで肛門膿炎を防ぐことができますので、下記のやり方を参考に行ってみてください。分泌液はとても臭いので、シャンプーの最中に行うのがベストです。

肛門を時計として見たときの、4時と8時の位置に指を当て、下から押し上げるようにして絞り出します。

副腎皮質機能亢進症

副腎皮質から分泌されるホルモンの過剰分泌が原因で、一般的にクッシング症候群と呼ばれており、高齢の犬に多いです。

自然に発生する場合と、アレルギーの治療などで副腎皮質ホルモン剤を長期にわたって投与していた場合に起こる医原製があります。

ホルモンの異常は発育、代謝、生殖、皮膚などにさまざまな症状を引き起こします。

・症状

多飲・多尿、多食、皮膚が薄くなってハリがなくなる、左右対称性の脱毛、肥満、筋肉の脆弱化、嗜眠、皮膚の色素沈着などです。

また見た目では腹部膨満がみられます。

・治療

副腎皮質から分泌されるコルチゾールが原因となりますが、分泌量を抑える薬があります。

また、脳下垂体や副腎に腫瘍が見つかった場合は手術をして取り除く方法もあります。しかし腫瘍が悪性か良性かによって処置の仕方も変わってきますので、動物病院に相談しながら適切な方法を選んでください。

治療をしないと確実に死に至る怖い病気です。そのため、愛犬の異常に気付いたらすぐ行動に移しましょう。

関連:犬が水を飲みすぎる、トイレの回数が増えたら注意!クッシング症候群の可能性あり

まとめ

トイプードルにみられる主な病気を8つご紹介しました。

年齢的なものや、遺伝的なものから起因する病気がありましたが、その中でも最も多いのは膝蓋骨脱臼ではないかと思います。

グレードが1から4とわけられ、軽度のものは気付きにくいことから放置してしまいがちです。気付いた時には悪化していた…ということにならないよう、愛犬の微妙な変化も見逃さずに、病気の予防に努めていきましょう。

筆者紹介

Pigeonmilk
小さい頃から動物を飼育し、現在も動物関係の仕事に携わっています。また学生時代に培った動物の飼育、看護、福祉などの知識を活かした記事を書いていきたいと思っています。

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