多価不飽和脂肪酸という言葉を聞いたことがあるでしょうか。多価不飽和脂肪酸は、人にも犬にも様々な効果がある健康によい成分で、注目度は年々向上しています。
多価不飽和脂肪酸とはそもそも何か?犬の体にどのような影響を与えるのかを解説します。

多価不飽和脂肪酸とは

少々細かい説明になりますが、そもそも脂肪酸とは長鎖炭化水素の1価のカルボン酸のことです。不飽和脂肪酸とは、分子中の炭素が不飽和結合(二重結合または三重結合)を有する脂肪酸で、不飽和結合を2つ以上有する不飽和脂肪酸のことを、多価不飽和脂肪酸と言います。
不飽和結合がどこにあるかによって、主にω-3(オメガ-3)脂肪酸、ω-6(オメガ-6)脂肪酸、ω-9(オメガ-9)脂肪酸に分かれます。
代表的なものとしては、ω-3脂肪酸のαリノレン酸、DHA、EPAや、ω-6脂肪酸のリノール酸、γリノレン酸、アラキドン酸などがあります。犬はリノール酸を体内で合成することができませんので、食事からの摂取が必要な必須脂肪酸になります。ω-9脂肪酸は、特に犬の健康によい効果は見込まれていません。

ω-3脂肪酸の効果

ω-3脂肪酸の必要最小量は明らかになっていませんが、抗炎症物質として作用し、脳や筋肉への酸素供給を改善したり、皮膚・被毛の状態を改善するなどのよい効果があります。腎臓病、心臓病、癌にも効果的です。
後述のω-6脂肪酸の過剰摂取による炎症を抑える作用もあります。
ω-3脂肪酸は、海水魚の魚油や亜麻仁油、シソ油などに多く含まれています。熱に弱く、火を通すと分解してしまいます。

ω-6脂肪酸の効果

ω-6脂肪酸には、血中コレステロールを低下させる効果やアレルギーの改善、皮膚・被毛が艶やかになるなどの効果があります。
ω-6脂肪酸が欠乏すると、生殖機能の低下や、皮膚・被毛の乾燥して光沢を失います。一方で、過剰摂取すると炎症を起こしたり、生活習慣病やアレルギーの原因にもなりますので、むやみやたらに摂取しないようには気をつける必要があります。
ω-6脂肪酸は、ひまわり油やベニバナ油など、植物油に多く含まれています。

ω-3脂肪酸とω-6脂肪酸の割合

多価不飽和脂肪酸であるω-3脂肪酸やω-6脂肪酸は体に様々なよい効果をもたらす成分ですが、闇雲に摂取すれば良いというわけではありません。それぞれの摂取量も重要ですが、それ以上にバランスが大切です。以前はω-3脂肪酸:ω-6脂肪酸=1:4の割合で摂取するのが望ましいとされていましたが、近年では望ましいω-3脂肪酸の割合が増加して、ω-3脂肪酸:ω-6脂肪酸=1:1が望ましいとされています。現在も研究途上であり、本来の理想的な割合が今後さらに変化する可能性は十分にありますが、基本的にはω-3脂肪酸がより重要視される傾向にあります。

ドッグフードに含まれる多価不飽和脂肪酸

多価不飽和脂肪酸の効果が注目されるにつれて、いわゆるプレミアムドッグフードには、多価不飽和脂肪酸であるω-3脂肪酸やω-6脂肪酸が含まれている製品が多く出されています。どちらも非常に酸化しやすい成分ですので、トコフェロール(ビタミンE)などの酸化防止剤で保護されています。
多価不飽和脂肪酸が含まれているドッグフードでは、ω-3脂肪酸よりもω-6脂肪酸が多めに添加されているフードがほとんどですが、新製品やリニューアルされたプレミアムドッグフードほど、ω-3脂肪酸の割合が多くなっている傾向があります。
ドッグフードにしろ、手作りのフードにしろ、ω-3脂肪酸の量が少ないことがさほどですので、犬用のサーモンオイルなどω-3脂肪酸を豊富に含むサプリメント等で積極的に補うことは犬の健康にとって有効的です。

筆者紹介:yukiya.hiプロフィール
動物好きが高じてペットフード販売業を営む。大切な家族の一員として、体に良いペットフードをあげたいけれど、どうやって選べばよいのかわからないという飼い主さんに、カウンセリングを通して最適なフード選びを提案しています。

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