犬種にもよりますが、犬は生まれてからおおよそ12ヶ月で成犬へと成長します。この成長期には、成犬時とは必要な栄養も変わってきます。
成長期である子犬にはどんなドッグフードを与えたらよいのかを紹介します。

筆者yukiya.hiプロフィール:
動物好きが高じてペットフード販売業を営む。大切な家族の一員として、体に良いペットフードをあげたいけれど、どうやって選べばよいのかわからないという飼い主さんに、カウンセリングを通して最適なフード選びを提案しています。

子犬用のドッグフードを与える時期

新生児
生後2週間ごろまでは、母犬の母乳のみを与えます。母乳を与えられない場合は、子犬用のミルクを与えます。
生後3~5週
母乳と合わせて、離乳食を与えます。離乳食としては、子犬用のドッグフードを温水でふやかして与えます。
生後6~7週
完全に離乳食に切り替えます。徐々に固形のフードが食べられるように切り替えていきます。
生後2ヶ月頃〜12ヶ月頃まで
子犬用のドッグフードを中心に与えます。
生後12ヶ月以降(成犬期)
成犬用のドッグフードに切り替えます。

子犬が必要とする栄養

子犬は成長期であるため、成犬と比べると体重あたりで必要とするエネルギー量が多くなります。
避妊・去勢済みの成犬が1日あたりに必要とするエネルギー量は、安静時エネルギー要求量の1.6倍程度ですが、成長期は安静時エネルギー要求量の1.8倍〜3.0倍(発育段階による)と、成長のために大量のエネルギーを必要としています。

AAFCO(Association of American Feed Control Official:米国飼料検査官協会)の定める基準のうち、タンパク質と脂質についての乾物量あたりの必要量を見てみると、

タンパク質
成長期:22.5%以上
成犬期:18.0%以上
脂質
成長期:8.5%以上
成犬期:5.5%以上

となっており、成長期は成犬期よりもエネルギー源であるタンパク質と脂質の割合がだいぶ大きくなっていることがわかります。

子犬は成犬よりも食べられる量は少ないですが、体重あたりの必要エネルギー量が大きいため、エネルギー密度の高いフードを食べて、成長のための十分なエネルギーを摂取することができるようにするためです。

タンパク質と脂質の総量のみを一例として取り上げましたが、各種のアミノ酸や脂肪酸、ビタミン、ミネラルの必要量も成犬と子犬とでは異なります。

ドッグフードの種別として、「成長期用」「幼犬用」「パピー用」または「オールライフステージ」「全年齢犬用」などとされているものを選べば、成長期である子犬が必要としている栄養量を満たしています。「成犬用」や「高齢犬用」などを選んでしまうと、十分な栄養が取れず、成長不良に繋がる恐れもありますので気をつけましょう。

一方で、成長後期(成犬時のおよそ80%程度に成長した時期)で、避妊・去勢も済ませていると、エネルギー要求量は成犬に近いレベルまで低下してきますので、エネルギー過剰による肥満を引き起こすことも多くなってきます。成長期の肥満は、骨格異常を引き起こしたり、成犬時・高齢期に肥満になりやすくもなるといった弊害もありますので注意が必要です。

大型犬は要注意

大型犬は、小型犬と比較するとゆっくりと成長するという特徴があります。このため、大型犬の子犬は、エネルギー過剰摂取を長期的に続けると、成長が早くなりすぎて骨に負担がかかり、骨格異常を引き起こすケースが多くなります。

大型犬はカルシウムの過剰摂取にも注意が必要です。成長期は成犬期より多くのカルシウムを必要としていますが、その量はさほど多くなく、カルシウムの過剰摂取も骨格異常に直結してしまうという問題があります。大型犬は小型犬よりもカルシウムの過剰摂取の影響が顕著に現れます。

カルシウムは骨の成長に良いと飼い主が勘違いして、カルシウムのサプリメントを子犬に与えた結果、骨格疾患になってしまうという残念な事例も多くあります。

成長期用のドッグフードには、子犬が成長期に必要としている栄養素が過不足なく含まれています。特別な理由がない限りは安易な自己判断でサプリメントなどを与えるのは控えた方がよいでしょう。

子犬に適したフードの大きさ

子犬は顎が小さいので、フードの粒のサイズが大きいと、うまく食べられないことがあります。
そのような子犬には粒のサイズが小さいものを選ぶのがよいでしょう。

オールライフステージ対応のフードは、そのメーカーの通常の粒サイズとなっていますが、成長期用のフードは成犬用のフードよりも粒のサイズが小さいものが一般的です。
もちろん、食べられるようであれば大きな粒でも問題ありません。

大きな粒をよく噛んで食べれば、歯垢・歯石がつきにくくなるというメリットもありますし、噛まないで丸呑みしてしまっても消化に弊害はありません。

病気になる前にドッグフードをチェック!!

スポンサードリンク