大きくてスレンダーな体と豊かな被毛を持つアフガンハウンド。上品で利口そうな風貌は思わず視線が釘付けになってしまうほど。

これまで多くの人たちを惹きつけてきたアフガンハウンドですが、実はなかなか飼うのが難しいとされる犬でもあります。

今回はそんなアフガンハウンドについて詳しくご紹介していきます!

執筆名:坂井愛
自己紹介:小さい頃から動物が好きで、ペットの専門学校を卒業した後、動物関係の仕事に就いています。愛玩動物飼養管理士と動物看護師の資格を活かし、皆さんのお役に立つ情報をご紹介できればと思っています。

アフガンハウンドってどんな犬?


アフガンハウンドはアフガニスタンを原産とする犬種で、世界最古の犬の1つとして考えられています。

犬種としていつ頃から存在していたのかははっきりとわかっていませんが、4000年以上前にアフガニスタンの洞窟や古代エジプトで、アフガンハウンドに似た犬の絵が記録されています。

古代エジプトやアフガニスタンの王室で飼育され、その後は遊牧民によってガゼルやユキヒョウなどの狩りのお供や番犬として活躍していました。
1920年代にイギリスへ渡ると、あっという間に人気犬種の仲間入りを果たし、現在でも狩猟や番犬、家庭犬として多くの人たちから愛されています。

体高は64~74cm、体重は23~27kgで、寿命は12~14年。

頭から左右にわかれた冠毛と細長いスカルが特徴です。

アフガンハウンドの性格

アフガンハウンドは狩猟をする犬種なので、活発で活動的です。

また、信頼した相手に対しては愛情深く接しますが、他人にはそう簡単に心を開きません。独立心が旺盛で、感情を表に出さないので、お腹を見せて甘えてくるようなことはあまりないでしょう。内心興味がありながら無関心を装ったり、構われることを嫌がったり、かといって無視するといじけたりする、猫のような気まぐれさがあります。

信頼関係を築くまでには時間がかかるかもしれませんが、1度心を開けば飼い主に忠実な相棒になってくれます。

アフガンハウンドの毛質、毛色

アフガンハウンドの美しい被毛は絹糸状で、足元が隠れるほどの長さがあります。西洋で見映えを重視して改良された結果、今のような長毛種になったと考えられています。

一方で狩りに使われるアフガンハウンドにおいては、豊富な被毛のおかげで北方山岳地帯の寒さに耐えることができます。

飼育の目的はどれにしろ、美しいスタイルを保つためには入念なグルーミングが欠かせません。

毛色はクリーム、グレー、ブラック、ダークブラウンなど多彩で、スタンダードではすべてのカラーが認められています。

アフガンハウンドの魅力


アフガンハウンドは人に媚びない性格とエレガントな風貌が魅力的です。アフガニスタンでは長い間、国外への持ち出しを禁止にしていたほど大切にされていた犬でした。
そんなアフガンハウンドには、どんな魅力があるのでしょうか?

最も優雅なサイトハウンド

サイトハウンド(目で獲物を追う狩猟犬)の中で、最も華があると言われるアフガンハウンド。主に大型の動物を獲物とするため、足の速さは目を見張るものがあります。ガゼルを追いつめるほど、ランナーとしての能力が高いのです。

アフガンハウンドの走り方は独特で、足を高く上げて地面を飛ぶように走ります。長い被毛をなびかせながら疾走する姿は、逞しさと美しさを兼ね備えたアフガンハウンドならではです。

アフガンハウンドは賢くない?!

アフガンハウンドは一時「おバカ犬」という不名誉なレッテルを張られていたことがあります。どれだけしつけようとしても、なかなか飼い主の言うことを聞かず、しつけが覚えられない犬だと考えられていたためです。

しかしそれは大きな間違いで、本来アフガンハウンドはとても利口な犬種です。賢いからこそ、信頼していない相手の言うことは聞かないのです。

誰彼かまわず愛想を振りまくこともなく、信頼関係が物を言う相手ですので、片手間で「おいで」や「おすわり」を教えようとしても、知らんぷりということは多々あります。
しっかり信頼関係を築いた上で正しいトレーニングを行えば、飼い主に対してとても従順な姿を見せてくれるでしょう。

長毛種はケアが大変…だけど、その分トリミングで楽しめる!

アフガンハウンドはショードッグでも注目を浴びています。犬とは思えないほど気品を感じさせる姿ですが、その姿を保つためには時間と手間がかかります。
家庭犬として飼う場合、被毛のケアは最難関と考えて良いかもしれません。

毎日のブラッシングは手間と時間がかかりますが、その分トリミングではさまざまなカットスタイルを楽しむことができます。オシャレとしてでなく、夏場は暑さ対策として短く切り揃える人もいます。
カットの仕方によってがらっとイメージチェンジできるのは、長毛種だけの特権です。

アフガンハウンドの価格


アフガンハウンドの価格はだいたい15~30万が相場になっています。
アフガンハウンドの子犬はペットショップでは手に入りにくい犬種ですので、専門のブリーダーを探すことをおすすめします。

ブリーダーから入手する時は、子犬の性格はもちろん健康であるかどうかをチェックしましょう。

アフガンハウンドがかかりやすい病気


アフガンハウンドは身体的な特徴から気をつけたい病気がさまざま存在します。
病気にいち早く気づけるよう、毎日異常がないかを確認し、少しでも気になることがあれば獣医師に相談しましょう。病気の回復は早期発見が1番です。

アレルギー性皮膚炎

アレルギー症状を引き起こすアレルゲンには多くの物質があり、牛乳や卵などの食べ物や、ハウスダストや花粉、ダニ、真菌などを吸引して起こるもの、シャンプーや食器などに接触することで発症するものなどがあります。
主な症状は皮膚の炎症、痒み、湿疹が見られ、犬は患部を気にして舐めたり、掻いたりするようになります。

関連:犬のアレルギー性皮膚炎4つの原因について解説~その症状とは?~

白内障

白内障は眼球の水晶体が白く濁り、視力障害が多る病気です。
多くは老齢に伴って発症しますが、アフガンハウンドの場合は2歳以下で発症する遺伝性によるものが多いため要注意です。

関連:早めの対策が重要!失明の危険性がある犬の白内障について獣医が徹底解説

股関節形成不全

股関節形成不全は遺伝性の疾患で、大型犬に多く発症します。
原因は遺伝的要素の他、成長時における栄養の偏りやタンパク質とカルシウムの過剰摂取が考えられています。
一般的な症状は足を引きずって歩くようになり、重症になると歩行が困難になり、多くは左右の足に発症します。

関連:犬の股関節形成不全について徹底解説!

外耳炎

アフガンハウンドは垂れ耳で、豊富な被毛に覆われていますので、汚れやすく蒸れやすい状態にあります。耳垢が溜まることで細菌などが繁殖しやすくなり、外耳炎の原因になります。犬が耳を痒がっていたり耳から悪臭がしたりする場合は、外耳炎の可能性があるため、動物病院で診てもらいましょう。

関連:たれ耳の犬はなりやすいので注意!トイプードルと外耳炎の関係

アフガンハウンドを飼う上での注意点


アフガンハウンドは、気難しい性格や被毛の手入れを考えると初心者向けの犬種とは言えません。アフガンハウンドと共に生活していくためには、多くのケアが必要になります。

運動はたっぷりと時間をかけて

岩だらけの斜面を駆け抜けていた犬種なので、多くの運動量を必要とします。1回1時間以上の運動を、朝夕行うのが理想です。
普通に散歩をしている時、道端の猫などに狩猟本能が反応して追いかけようとすることがあるため、外出の際は必ずリードを着用しましょう。
体を動かすことが大好きなので、通常の散歩に加えてドッグランへ連れて行き、思いっきり運動させる時間を作ってあげることも大切です。

1日1回はグルーミング、月に1回のシャンプー

アフガンハウンドは長毛種ですが、シングルコートです。かといって換毛期がないわけではないので、抜け毛や毛玉対策として毎日ブラッシングをしてあげましょう。
健康な被毛を保つためには、月に1回のシャンプーを行うのがベストです。被毛が濡れたままだと皮膚病の原因になるので、しっかり乾かすことを忘れずに。

しつけは粘り強く、気長に行う

独立心が強いアフガンハウンドのしつけは一筋縄ではいきません。しつけのプロであるトレーナーですらお手上げ状態になることも。
まずはしっかりと信頼関係を築くことから始めてください。犬が飼い主を自分よりも上位の相手だと認識し、信頼させることが大切です。
飼い主もしつけ方を学ぶなどして、日頃から愛情を持って接していくことで、犬も徐々に応えてくれるようになるでしょう。

まとめ

アフガンハウンドを飼う時には、どんな犬種を理解することから始めなければなりません。
元は優秀な狩猟犬であること、気難しい性格をしていること、念入りなグルーミングが必要になること…など、家庭犬として飼うには難しいと感じる面が多いのも事実です。
飼育に適した環境と犬と時間の余裕があり、さらに飼育の経験がある人であれば、アフガンハウンドに向いているのではないかと思います。
アフガンハウンドに相応しい飼い主になるという心意気を持って、誠実に向き合ってみてくださいね。

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