愛らしい鼻ぺちゃがチャームポイントのペキニーズ。
毛が長いのに短足なので、まるでモップのように見えますね。そんなユニークな姿を持つペキニーズですが、実は神聖な犬として大切にされていた歴史があるんです。
今回はそんなペキニーズについて詳しくご紹介します!

ペキニーズってどんな犬?


ペキニーズは100年代に誕生した中国の愛玩犬です。
チベットのラサ・アプソという犬種が祖先とされており、中国の宮廷で門外不出の犬として神聖に扱われていました。そう言われてみると、どことなく高貴な雰囲気が漂って見えます。
1800年代にイギリスが北京に侵攻した際、ペキニーズを持ち帰ったのをきっかけにヨーロッパにも広がっていきました。
皇帝の大きな袖の中に入って持ち運ばれていたことからスリープドッグと呼ばれたり、ふさふさの被毛とその色合いからライオンドッグやサン(太陽)と呼ばれるなど、多くの呼び名を持つ犬です。
背中に背負った豊かな飾り毛とハート形の耳、平たい顔と丸い目が特徴的で、体高は15~23cm 、体重3~6kg とコンパクトな体をしています。

ペキニーズの性格

ペキニーズの見た目は小さくこじんまりとした印象ですが、実は大胆で独立心が強く、さまざまなことに物怖じしないたくましい性格をしています。
頑固でプライドが高く、番犬にもなるといわれていますが、攻撃性や無駄吠えはあまり見られません。
とても物静かで飼い主に忠実な、比較的飼いやすい犬種の1つです。

ペキニーズの毛質、毛色

ペキニーズは小さなライオンと例えられるほど豊かな被毛を持っており、顔の周りにある長い毛のフリンジがたてがみのように見えます。
固い上毛と分厚い下毛をもつダブルコートですので、被毛をきれいに保つためには毎日のお手入れが欠かせません。
毛色はフォーン、クリーム、ホワイト、ブラック、グレー、レッドなど豊富なカラーが揃っており、スタンダードとしてはアルビノとレバー以外の色が認められています。

ペキニーズの魅力


ペキニーズは高貴な犬として古くから珍重されてきた犬です。JKC(ジャパンケンネルクラブ)の登録頭数でも上位30種にランクインするほど、人気の高さを誇っています。
ここでは可愛いだけじゃないペキニーズの魅力をまとめました。

運動量少なめだからお散歩が簡単

ペキニーズの運動能力は高くありません。健康のためにも適度な運動は必要ですが、室内で遊ばせるだけで問題ありません。
お散歩も10分程度で十分なので、あまり長く散歩の時間が取れないという方に向いているでしょう。
警戒心が強いとされる割に無駄吠えも少なく、大人しい性格の子が多いため、集合住宅でも問題なく飼育できます。

猫のような犬

ペキニーズは独立心が強いため、しばしば猫のような犬と言われます。用心深い一面があることから、なかなか他人には懐きにくいとされています。しかし一度心を開いた相手に対しては甘えん坊な姿を見せ、愛情深く接してくれるようになります。
普段はクールで落ち着き払っていながら、信頼できる相手の前では甘えてみせる。そんなギャップが魅力的であり、従順さを感じさせる犬です。

食費がかからない

ペキニーズは多くの給餌量を必要としないため、食費がかからず家計の負担が少ないです。
しかし運動量が少ないので餌の与えすぎには注意しなければなりません。肥満になりやすい犬種でもあるため、適切な給餌量を守りましょう。

トリミングで個性を出せる!

ペキニーズのように長い毛をもつ犬は、トリミングのカットでがらりと印象を変えることができます。もともとペキニーズは体温調節が難しく、毛のお手入れも手間がかかるため、全身の毛を短く切りそろえている飼い主さんも多いようです。毛を短くした後は、防寒のためにウェアを着せている人もいます。
トリミング代はかかりますが、毎日のお手入れが楽になりますし、個性が出るので楽しいですよ。

ペキニーズの価格


ペキニーズの価格はだいたい18~35万が相場になっています。価格の幅は、毛色やスタンダードに近いかどうか、良血統であるかなどによって変動しますが、特にこだわりがないようであれば比較的安価で入手することも可能です。
今ではペットショップで見かける機会は少ないため、理想のペキニーズを探す場合には専門のブリーダーをオススメします。

ペキニーズがかかりやすい病気


ペキニーズは鼻が低く、目が大きいといった特徴的なパーツを持っているので、かかりやすい病気もさまざまあります。
健康を保つためには、どんな病気になる可能性があるのかを知っておくことが大切です。

眼疾患

ペキニーズのような大きな目を持つ犬種は、目の病気にかかりやすくなります。
特に多く発症しやすいのが、以下の病気です。
白内障
結膜炎
睫毛乱生症(しょうもうらんせいしょう)、睫毛重毛症(しょうもうじゅうせいしょう)
原因はさまざまですが、日頃から目の周りを清潔に保っておくことで、病気の予防につながります。
目やにや涙が出ていないか、瞳が濁っていないかなど、目の状態を確認して異常を感じたら動物病院を受診しましょう。

皮膚疾患

ペキニーズは鼻と目の間に深いひだを持つ犬種は、顔に膿皮症を発症することがあります。
皮膚の汚れや外傷などがきっかけで、細菌が繁殖し、皮膚の表面に赤いぽつぽつ(発赤)が見られるようになります。
強い痒みから患部を引っ掻くことがあり、その結果脱毛してしまうことも。
鼻と目のひだは、柔らかいガーゼで汚れを拭き取るなどして、清潔にしてあげる必要があります。

水頭症

水頭症は脳室内に脳脊髄液が溜まり、脳室が拡張することで脳組織が圧迫され、いろいろな障害をもたらす疾患です。
ペキニーズなどの短頭種に多く発症する傾向にあります。
この病気にかかると、嗜眠(しみん)、活動性の低下、発作、痴呆、意識障害、視力低下などさまざまな症状がみられるようになります。

椎間板ヘルニア

椎間板に変性が生じ、その内容物が脊柱管内に突き出ることによって脊髄を傷つけ、神経症状を引き起こす病気です。
ペキニーズでは若い頃から急速に進行するケースが多く、突出した椎間板の位置によって、影響を受ける神経が異なります。
運動失調や、麻痺、自力での排泄が困難になるなどの症状があります。

ペキニーズを飼う上での注意点


ペキニーズはお散歩も楽で食費もかからないため、飼いやすい犬種だといわれています。ただし健康な状態を保つためには、日常的なお手入れや健康管理に注意しなければいけません。

毎日のブラッシングで被毛を清潔に

ペキニーズは全身が荒い毛で覆われており、放っておくと毛玉になりやすく、不衛生になりがちです。毎日ピンブラシとコームを使って、ブラッシングをしてあげましょう。月に1~2回のシャンプーとトリミングもオススメします。
ブラッシング以外にも、定期的な耳掃除や、目と鼻の周りを布やガーゼで拭き取るなど、体全体を清潔に保つためのお手入れも必要です。

夏場は暑さ対策を

ペキニーズは冬の寒さには強いですが、夏場は大の苦手です。
高温多湿に弱く、熱中症になりやすいので、暑い時間帯のお散歩は避けてください。
また、家で留守番させる時にも、室内の温度管理には十分注意しましょう。

太りすぎに注意

ペキニーズは太りやすい犬種なので、きちんと食餌管理をしないとあっという間に肥満体型になる恐れがあります。運動が得意ではないため、1度肥満になってしまうとダイエットが困難です。
また、肥満は心臓疾患や椎間板ヘルニアの原因になるため、正しい給餌量を守り、おやつも適度に与えるよう心がけてください。

しつけは根気強く

ペキニーズは頑固で気まぐれな性格をしているため、しつけには時間と手間がかかることもあります。
始めのうちはなかなか思うように進まないかもしれませんが、気長にトレーニングを続けてください。1度しつけを覚えた後は、飼い主に対して忠実な姿を見せてくれるはずです。

まとめ

ペキニーズは見た目の可愛らしさとは裏腹に、信頼した相手でないと心を許さない性格が魅力的です。
被毛の多さや短頭種であることなど、独特な体をしているために、お手入れが必要になることも多々ありますが、それ以外は飼いやすいと考えて良いでしょう。
お手入れをただの世話として考えるのではなく、愛犬とのスキンシップだと捉えれば、きっと楽しい時間になりますよ!

執筆名:坂井愛
自己紹介:小さい頃から動物が好きで、ペットの専門学校を卒業した後、動物関係の仕事に就いています。愛玩動物飼養管理士と動物看護師の資格を活かし、皆さんのお役に立つ情報をご紹介できればと思っています

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