犬と一緒に寝ていると、気づくと飼い主さんにぴったりと寄り添って寝ていることがあります。また、その中でも特に多いのが、飼い主さんの足元で寝ていることが多いそうですが、なぜ足元で眠るのでしょうか?実は、犬がどの場所で眠っているかによって、意外なことが分かるのです。

動物看護士として働く傍ら、人間と犬がもっと楽しくお互いが幸せに暮らせるように、医療に限らず犬の食・法律・暮らしについて日々勉強しています。
犬が飼い主に寄り添って寝るのは何故か
犬は人間が好きと良く聞きますが、確かに犬を飼ってると、ぴたっと寄り添っていることが多いと感じる飼い主さんもいるでしょう。特に、夜寝る時やちょっとゴロっとしている時など、気づくと愛犬も一緒に寄り添って寝ていることが良くあります。実は、犬が飼い主に寄り添って寝るということには、以下に挙げるような理由があるのです。
■飼い主に甘えたい
■飼い主のにおいを感じたい
■暖かい空間にいたい
■飼い主に何かあったのではないかと不安になっている
■飼い主にかまって欲しい
このように、多くが飼い主さんに対しての気持ちを表現していること多く、その中でも安心感や甘えたいという気持ちが多いのが特徴です。これらの行動は、犬の愛情表現でもあり、飼い主さんを信頼しきっているということにも繋がります。
犬が飼い主の足元で寝るのには理由がある
犬と一緒に寝ていると分かるのですが、犬は飼い主さんの足元で寝ることが多々あります。実は、これにも意味があり、足元で寝るということは、飼い主をリーダーと認識し、甘えや忠誠心の表れと言われているのです。また、その他にも外敵から飼い主さんを守るために、足元で寝ているとも言われており、これは犬の先祖であるオオカミの習性の名残でもあります。
そもそもオオカミは、群れを作りその中でリーダーを決め、リーダーを中心にお互いの身体を寄せ合って暖をとり、眠りに就いてました。そのため、オオカミを先祖に持つ犬は、今でもリーダーである飼い主さんのそばで眠ることで、安心感を得るだけでなく、飼い主さんを守ろうとしているのです。
しかし、正直なところ私たち人間からすれば、足元で寝られると不安で仕方ない飼い主さんも多いでしょう。そのため、一緒に寝ることが不安な飼い主さんは、無理に一緒に寝る必要もありません。ただ、もし一緒に寝るのであれば、誤って愛犬を蹴ってしまったり、手足をふまないように注意しましょう。
飼い主のどの部分で寝るかによって分かることとは・・・
ここまで、足元で眠る意味について説明してきましたが、中には、【うちの犬は足元では寝てくれない】という飼い主さんもいるでしょう。実は、犬が飼い主さんのどの部分で寝るかによって、犬がつけている順位が分かると言われているのです。
■飼い主さんのお腹付近で寝る場合は、【飼い主さんと同等】
■飼い主さんの胸付近で寝る場合は、【飼い主さんと同等、もしくは犬の方が上】
■飼い主さんの顔の近くで寝る場合は、【犬の方が上】
以上のような順位付けをすることが多いそうです。ただ、もちろんこれは絶対ではありません。中には、本当に飼い主さんと一緒に居たいと思う気持ちだけで、顔の近くで眠ることもあるでしょう。その場合、普段から飼い主さんをリーダーとして認めていて、指示に従うようであれば問題はないでしょう。しかし、普段から飼い主さんの指示に従わない場合は、順位付けがきちんとできていない証拠でもあるため、しつけはしっかり行いましょう。人間社会で生活する限り、犬ではなく飼い主さんがリーダーでなければいけません。
私たちが何気なく一緒に寝ていても、犬にとってみれば寝る場所1つ1つにも意味があり、飼い主さんへの意思表示の表れでもあります。もし、愛犬と一緒に寝る機会があれば、飼い主さんのどの部分で寝るかを観察してみるのも良いかもしれません。