ベッドの上は程よい弾力があって、お布団もふかふかで気持ち良いですよね。私たちも寝る前にベッドで読書をしたり音楽を聴いたり、ゆっくりとくつろぐこともあります。寒い朝にはしばらくぬくぬくしていたりもしますね。そんな様子を犬たちも見ていて羨ましく思っているのでしょう。ベッドの中に入りたい、という気持ちを持ってしまうのも仕方ないことかもしれませんね。そして、私たちも愛犬と一緒に寝たいと思うこともあると思います。しかし、愛犬がベッドにのることは良いことなのでしょうか?
今回は犬がベッドに上ることについて検証したいと思います。

(uw25rescueccnu)
育児をしながら臨床獣医師として勤務中、その傍でペットについて正しい知識を持ってもらいたいという思いから、執筆も手がけています。

犬がベッドにのりたい理由

なぜ犬はベッドにのりたいんでしょうか?理由はいろいろありそうです。

⚫︎ベッドの上が快適
睡眠は私たちにとって大切なものです。快適な睡眠のためにベッドや寝室の環境を快適に保つのは当然のことです。私たちが快適に過ごせるのと同様に、犬たちも快適に過ごせますし、そのことを犬たちも知っているんですね。
⚫︎オーナーさんと一緒にいたい
大好きなオーナーさんと一緒にいたい。オーナーさんと一緒にいることで安心が得られます。眠る時には犬たちも安心して寝たいのです。犬はもともと群れで生活をしていました。群れに属し、リーダーに守られていたんですね。お家でのリーダー、オーナーさんと一緒に寝ることで守られていると思い、安心が得られます。
⚫︎オーナーさんと同等でいたい
大好きなオーナーさんですが、やはり犬は群れの中のリーダーになりたいものです。特に男の子ではその傾向が強いです。同じ高さのベッドで寝ることで同等、できればオーナーさんよりも上に立ちたい、と思っています。

ベッドにのることのリスク

次に、ベッドにのることによるリスクについてです。愛犬と一緒に寝たい気持ちはよく分かりますが、愛犬がベッドにのることにはどんな問題が潜んでいるのでしょう。

⚫︎脚や腰に負担がかかる
自分の体長よりも高いベッドにのるには、腰を反らせたり、跳び上がったりする必要がありますよね。特に腰を反らせる姿勢は背部痛や椎間板ヘルニアの危険があり、できれば避けて欲しい姿勢です。まだまだ人気のミニチュア・ダックスフンド、トイ・プードルなどの軟骨異栄養犬種とよばれる犬種では、若い時期から椎間板ヘルニアのリスクが高いと言われています。
また、ベッドから下りる時には、前肢に負担がかかります。一緒に寝るとベッドから落下したり転落したりするかもしれませんよね。トイ・プードルやポメラニアン、チワワなど、超小型犬種では前足の骨も細く、着地に失敗して骨折や脱臼など、ケガの危険もあります。
⚫︎ベッドに病原体が持ち込まれる可能性がある
可愛い愛犬ですが、私たちとは違い洋服や靴を身につけることは少なく、毎日お風呂に入ることもありません。毎日お外にお散歩にいくわんちゃんもいると思いますが、お外から帰ってご飯を食べたらそのままベッドに直行!なんてことはありませんか?もし、お外でノミやダニを拾ってきてしまったら…笑って済まされない状態になってしまうかもしれません。
⚫︎主従関係が崩れる可能性がある
もちろん全ての犬に当てはまるわけではありませんが、同じ高さの位置で寝ることで上下関係が不明瞭になったり、犬によっては布団に対して縄張りを主張するようになることもあります。
主従関係が崩れる場合、同じ布団で寝ることだけでなく、犬との生活において様々な場面で犬を優先させていることが多く、生活全般を見直す必要があることが多いものです。
⚫︎飼い主さんと一緒じゃないと寝られない
毎日飼い主さんと一緒に寝る習慣にすると、それが当然のことになり、万が一、ペットホテルに預けたり、病気で入院治療が必要になった時に不安で寝られず、鳴き続けてしまうこともあります。

安心してベッドに上がるために…

リスクがあるからベッドに上ってはいけない!というわけではありません。リスクを見越した対策をしてあげればいいんですね。
それぞれについて対策を考えてみました。

⚫︎脚や腰への負担
ベッドに上がるためのスロープを作ってあげる、跳び上がろうとしていたら抱っこしてのせてあげる、など少し工夫すれば脚や腰への負担を軽減できます。
⚫︎落下や転落防止
寝ている間の自分の寝相はどうしようもありません…なので、愛犬がベッドから落ちてしまわないように落下防止柵を設置するなどの工夫をしてあげると良いでしょう。落下防止柵は人間の子供が落下しないようにするための製品が市販されているので代用することができます。
⚫︎病原体対策
お散歩から帰ったらブラシッングをする、脚を洗うなどで全てではありませんが、病原体の排除はできると思います。また、予防をしておくことも大切です。ノミやダニなどは冬季の間は気温が低いため活発ではありませんが、存在しないわけではありません。暖かい室内に入れば活発になりますので、お外にお散歩に行く室内飼育の犬には年間を通して予防をすることをお勧めします。
⚫︎主従関係を保つ
ご飯や散歩の際、犬を先にしないことです。催促がひどいからと言って自分たちよりも優先して犬にご飯を上げることはタブー。お散歩の時も愛犬に先導され愛犬の行きたいところに行っていませんか?犬に先導されることはまさしく犬が群のリーダーになっています。お散歩中は自分の横につけて歩けるようにしてくださいね。
⚫︎自立させる
飼い主さんと一緒じゃなくても寝られるようトレーニングをしておくことも大切です。例えば、寝室に愛犬のベッドを置いて、同じ部屋だけど一緒の布団では寝ないようにしたり、毎日一緒に寝る習慣にしないなど、です。
まとめ

犬がベッドに上がることについて、頭ごなしに「ダメ」というわけではありません。しかし、いろいろな面で問題が無いわけでもありません。もし、不安要素があるようなら、お互いが安心して寝られるように環境を整えることで解決も望めるんですね。
読者の皆さんと愛犬が安心して快適に眠れますように…

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