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筆者紹介 東京出身、獣医師、医学博士、ニューヨークで人と動物のホメオパシーを4年間学び、日本では小動物臨床を10年ほど経験。馬と牛の多いノルマンディーで、フランス人夫と田舎暮らし中。

ヒルズ・プリスクリプション・ダイエット u/d, s/d, c/dマルチケアとは

ヒルズは、ワンちゃんの飼い主さんなら誰でも知っている”100%満足保証”がありますから、万が一食べなくても払い戻し可能という点は、品質に対して自信満々であることの現れです。そのヒルズの”プリスクリプション・ダイエット”は、当然、獣医師からプリスクリプション(処方)されるダイエット(食餌)です。

病気であるワンちゃんの為に特別に考案されたフードですから、健康なワンちゃんは絶対に食べてはいけませんし、飼い主さんの意思で買うフードでもありません。それは丁度、飼い主さんが抗生物質を薬局で購入しようとする時と同じで、必要なら医師にプリスクリプション(処方)をしてもらう物です。

今回紹介する u/d、 s/d、c/dマルチケア、の 3つはワンちゃんに多い尿路結石症に必ず登場する療法食ですが、獣医師の指導なしに食べ始めたり、許可なく止めることが出来ません。全く検査を行わずに療法食を止めてしまうと、病気の再発や増悪につながり、ワンちゃんが苦しむ結果になりますから、慎重に与えなければなりません。

フードの特徴

個々のフードの特徴を紹介する前に、今一度、尿路結石症をおさらいしておきましょう。尿路結石症はワンちゃんに多い病気で尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)のどこかに結石が出来てしまう病気です。

原因の一つとして、食餌成分が関係していると言われています。ですから、結石の成分に応じて食餌成分をコントロールして与えることで、結石の形成を抑えることが出来るわけです。

結石の種類には、シュウ酸カルシウム、リン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)、尿酸、ケイ酸塩、シスチン、などがあります。これらは、飼い主さんが尿を見ただけで診断出来るものではなく、尿検査が必要です。

関連:犬の尿石症(尿路結石症)の症状や治療、療法食について徹底解説

u/dの特徴

 ・非ストルバイト結石(シュウ酸カルシウム、尿酸およびシスチン尿石)
が出来るワンちゃんや、重度の腎臓病のワンちゃんの為のフードです。その為、それらの結石の原因になるカルシウム、タンパク質、アミノ酸、核酸を一部制限し、結石が出来にくくしてあります。

・尿pH 7.1-7.7で、非ストルバイト性の結石が溶けやすいアルカリ性の尿になるような配慮がされています。ですから、逆にアルカリ尿で出来るストルバイト性の結石と診断されたワンちゃんには不適切です。

・タウリンとL-カルニチンによって心臓の筋肉の健康維持をサポートします。特に高齢のワンちゃんで腎臓が悪い場合には、腎臓機能低下による貧血から心臓が疲労してしまうこともあり、心臓を強くする為に必要な成分です。

・リンとナトリウムを制限、高品質のタンパク質を少量制限、オメガ-3脂肪を強化することで腎臓への負担を減らしています。

・抗酸化成分配合により免疫能をサポートしています。

s/dの特徴

 ・ストルバイト性の結石ができるワンちゃんの為のフードで、このフードを食べることによって、既に出来ている結石を溶かすことが出来ます。最短で6日(平均で13日)で溶解を確認できます。

・マグネシウムやリンを制限してストルバイト結石や結晶を溶解し、酸性尿に傾くようにしています。またタンパク質を制限して尿量を増やし、薄い尿を作らせることで尿の過飽和を避けて新たな結石を形成されないようにします。

・尿 pH 5.9-6.1に設定している為、酸性尿を実現してストルバイトが溶解し、新たに形成されないように、アルカリの環境を作らないようにしています。

・抗酸化成分配合で免疫能をサポートしています。

c/d マルチケア(尿ケア)の特徴

 ・ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石の形成を防ぐ為のフードです。ですから、これら以外の結石ができるワンちゃんには適していません。

・マグネシウム、リン、カルシウム、の3つが調整されており、上記 2種類の結石の形成を防ぎます。

・尿 pH6.3-6.6になるように調整されています。

・ナトリウムの調整をすることで、尿中に排泄されるカルシウムを減らすことが出来ます。

・クエン酸カリウムを添加することで、シュウ酸カルシウムの形成を防ぎます。

・オメガ-3脂肪酸を添加して、結石による膀胱炎などの炎症を抑えることが出来ます。

・グルコサミンとコンドロイチン添加により、結石によってダメージを受けた膀胱壁を修復、及び強化します。

・ストルバイトの溶解やストルバイト尿石を外科的に摘出した後の維持食として使用できます。

・食べやすいシチュー缶タイプも存在します。

成分分析

これらの主成分と成分分析を確認してみましょう。

u/d (dry)成分分析

原材料:コーンスターチ動物性油脂、全卵、セルロース、チキンエキス、など。

成分分析

 

給与時%

 

給与時%

タンパク質

10.0

リン

0.18

脂肪

19.2

マグネシウム

0.053

粗繊維

2.3

カルニチン

313.7mg/kg

灰分

4.5

オメガ3脂肪酸

0.58

水分

10.0

ナトリウム

0.23

炭水化物

57.6

タウリン

0.10

カルシウム

0.43

クロライド

0.55

カリウム

0.58

   

400kcal/100g

s/d (wet)成分分析

原材料:コーンスターチ動物性油脂、ポーク、スクロース、全卵など。

成分分析

 

 

給与時%

 

給与時%

タンパク質

2.2

カルシウム

0.09

脂肪

7.3

カリウム

0.12

粗繊維

0.7

リン

0.04

灰分

1.8

マグネシウム

0.005

水分

78.0

ナトリウム

0.33

炭水化物

16.6

クロライド

0.62

128kcal/100g

c/dマルチケア(dry)

原材料:トウモロコシ、トリ肉(チキン、ターキー)、小麦動物性油脂コーングルテン
成分分析

 

給与時%

 

給与時%

タンパク質

20.1

リン

0.49

脂肪

15.5

マグネシウム

0.091

粗繊維

2.0

オメガ3脂肪酸

0.79

灰分

5.5

オメガ6脂肪酸

3.61

水分

10.0

ナトリウム

0.21

炭水化物

50.1

ビタミンE

0.10

カルシウム

0.63

クロライド

0.54

カリウム

0.69

   

377kcal/kg

長所と短所

 長所

・食べなかった場合には、返金制度がある。
・病気が改善する。

短所

・この病気は、これらの療法食を食べていても、定期的に尿検査と血液検査が必須である。
・値段が高めである。

 

全ての療法食には短所があったとしても、治療する為には食べる以外に選択肢がありません。食べない場合には、獣医師は他のブランドの同じ効果のある療法食を処方します。

どのような犬におすすめなのか

以下の疾病の患畜さんで、主治医の指示があった場合にのみ投与して、1週間程度で尿検査を行いましょう。また、最初の半年は、まめな尿検査と血液検査が必要であることを忘れないようにして下さい。

u/d

非ストルバイト結石(シュウ酸カルシウム、尿酸およびシスチン尿石)による尿路結石症。

s/d

ストルバイト結石による尿路結石症で、このフードで溶解する治療法を行なっている場合。

c/d マルチケア

ストルバイト結石やシュウ酸カルシウム結石による尿路結石症で、このフードによる治療や維持を指示された場合。

ヒルズ・プリスクリプション・ダイエット u/d, s/d, c/dマルチケアの評判と口コミ

若い女性2

 愛犬が1年前に尿路結石になって動物病院で結石の成分を調べていただいてその結果に基づいて、このドッグフードを勧められました。始めは病院を介して取り寄せていましたが、amazonで安く購入できることを知って、定期的に購入していました。先日愛犬は歳なのもあって他界しましたが、亡くなる直前にいろいろ検査しましたが、尿路結石は再発していませんでした。

u/d

 

男性

パピヨン5歳♀
立派な結石が出来てしまって、動物病院に薦められて一ヶ月ほどc/dマルチケアを食べていましたが効果が見られず。そこで今度はSD缶を、と指示されて購入。
6/19に買ったので20には受け取って食べさせていたと思いますが、2週間後ほどで結石が半分サイズに。7/18には無事溶けてなくなりました。獣医さんも手術するしかないかも、と仰っていたほどの結石でしたが本当助かりました。

色は灰色だし、うちの犬はお腹がすいてシブシブ食べる…といった感じで食いつきは良くなかったですが、すばらしい商品だと思います。

 

若い女性1

昨年秋にストルバイト結石ができてS/Dで石は溶けましたが、再発するので獣医師にC/Dをあげるようにと言われ、最初はホームセンターで購入していました。C/Dが今後C/Dマルチケアに変わるので動物病院で購入しました。サイエンスダイエットの商品で下痢した事がなかったのに(安いフードは下痢します)マルチケアに替えたとたん下痢してしまいましたがC/Dとマルチケアを混ぜて徐々にマルチケアにしたら、大丈夫になりました。今後ずっとマルチケアをあげなくてはいけないので、定期便を検討しています。

 

引用元:アマゾン販売ページ

ヒルズ・プリスクリプション・ダイエット u/d, s/d, c/dマルチケアの注意

この療法食は定期的なモニターが非常に重要です。特に高齢になると尿路結石以外の問題も出てくる可能性がありますから、獣医師の指示通りに与え、ワンちゃんの体調をしっかり管理してあげましょう。再発する殆どの原因は、飼い主さんの判断によるフード変更と定期健診不足です。
また、常にたっぷりのお水を一緒に与えることを忘れないようにしましょう。尿路結石症は、沢山の尿を出すことで結石も洗い流し、膀胱も清潔を保つことが必要です。

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