最近は、動物病院で扱う寄生虫の予防薬が何種類も出てきているので、この名前を聞いたことがない飼い主さんもいらっしゃるかもしれません。

ネクスガードは、滴下するタイプのフロントラインを販売している会社が少し前から販売を始めた、おやつタイプの食べるノミ・ダニ予防薬です。成分はアフォキソラネルという薬剤で、無脊椎動物であるノミやダニの神経系に作用して、最終的に死に追いやります。また、脊椎動物に対する効果はほとんどないので、ワンちゃんや人間には安全であると言われています。
ネクスガードを食べると、血液の中に有効成分が吸収されていきます。これによってノミは6時間、ダニは24時間で駆除され、効果は1ヶ月と言われています。

ネクスガードの利点と欠点

おやつタイプの食べるタイプの予防薬の利点は、以下の通りです。

・皮膚が弱いタイプのワンちゃんも問題ない。
・シャワーや抱っこは、気にせずに投薬後すぐできる。
・薬が苦手なワンちゃんも、食べやすい。
・セーブ・ペット・プロジェクトに貢献できる。

例えば、ノミアレルギーの子がノミ駆除をしたいけれども、アレルギーで皮膚がかなりダメージを受けてしまっていた場合には、滴下する薬は避けたいです。しかし、食べるタイプであれば、皮膚を更に刺激することなくノミ駆除ができます。また、シャワーを浴びせた後でも、もちろん、前でも投薬には問題がありません。おやつタイプであれば、気に入って食べてくれることが期待できます。
フロントラインを処方されていた飼い主さんなら、病院で説明があったと思いますが、この会社ではセーブ・ペット・プロジェクトを立ち上げており、フロントラインやネクスガードを購入すると、売り上げの一部はかわいそうなワンちゃんや猫ちゃんを助けるために役立てられます。最高の利点かもしれません。

一方、利点もあれば欠点もあります。

・食べてくれない可能性がある。
・ビーフフレーバーしかない。
・体重制限がある(1.8kg以上)
・8週齢以下では与えられない。
・大豆アレルギーには与えられない。

販売している会社のデータでは、30頭のうち、3頭が全く食べなかったと発表していますが、これは母集団が少なすぎるので判断が難しいところです。元々薬が苦手なワンちゃんは手強いかもしれません。ビーフフレーバーが好きじゃない子には向いていませんし、子犬や小型犬に関しても、体重制限があることと、生後2ヶ月を超えないと与えてはいけませんから注意が必要です。また、成分に大豆が入っていることも無視できないポイントです。基本的にアレルギー体質のワンちゃんには慎重に投与しなければなりません。

ネクスガードの副作用

どんな薬剤にも副作用はあります。全く出ない子が殆どですが、強く出てしまう子もいます。副作用の難しいところは、投薬する前に副作用が出るかわからないところです。主なものは以下の通りです。(これらの症状が認められた場合は、すぐに病院に連絡しなければなりませんから、基本的に投薬は午前中をおすすめしています。)

・嘔吐
・皮膚の乾燥
・下痢
・元気消失
・食欲不振

ネクスガード以外の食べるノミ・ダニ予防薬

病院で処方される主な食べるタイプのノミ・ダニ予防薬は、ネクスガードの他に、コンフォーティスとブラベクトがあります。いずれも、基本的にはおやつみたいに食べる、ということで、利点は同じです。成分は、コンフォーティスがスピノサド、ブラベクトがフララネル(ネクスガードの成分のアフォキソラネルの仲間)です。それぞれ、効果が持続する期間は1ヶ月と3ヶ月となります。
”この中でベストはどれ?”という疑問があると思いますが、予防薬選びのポイントで一番大事なことは、まず、ワンちゃんが食べるかどうか、にかかってきます。現在、動物病院で処方されている薬剤は殆どが同じような効果で、値段が安いということを優先した結果、結局、ワンちゃんが食べないで諦めた、という飼い主さんもかなりいらっしゃいます。多くの病院では、春の予防シーズンにまとめて買うと安くなるようなキャンペーンをやっていますが、食べなかったり、副作用が出て合わなかったりした場合は予防薬を交換してくれます。ワンちゃんの好みや体調と相談しながら選びましょう。

ネクスガードに関する注意点

ネクスガードを与える期間は、ノミもダニも一年中存在している為、通年となります。予防薬は駆除をするだけでなく、感染しないようにする為の薬ですから、予め投薬しておけば感染を防ぐことができます。現在は、犬のフィラリア症に関しても、蚊が一年中飛んでいることを考慮して通年の投薬が推奨されていますが、ネクスガードスペクトラは、ノミ・ダニに加え、フィラリアと内部寄生虫(線虫類)を予防できる為、分けて投薬するのが面倒な飼い主さんにはおすすめです。ただし、特にアレルギー体質でないことが条件ですから、フィラリア検査も含め、獣医師に相談してから投薬して下さい。

rihomeopath

筆者紹介 東京出身、獣医師、医学博士、ニューヨークで人と動物のホメオパシーを4年間学び、日本では小動物臨床を10年ほど経験。馬と牛の多いノルマンディーで、フランス人夫と田舎暮らし中。

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