小ぶりな体つきとフサフサの毛並みが可愛いポメラニアン。
成犬に成長した後も子犬のようなあどけない表情を見せてくれます。日本では小型犬ブームの火付け役になった犬種と言っても過言ではありません。
今回はそんなポメラニアンについてご紹介します。

ポメラニアンってどんな犬?


ポメラニアンは、ジャーマン・スピッツのグループに属していており、その中で最も体の小さい犬種です。スピッツは一時、日本でものすごくブームになりましたよね。
尻尾が真っ直ぐ前に向かって伸びていて、体に覆いかぶさるような形になっているのが特徴です。体高は28cm、体重は2~3kgが理想です。
ポメラニアンの祖先は今よりも大きく、牧羊犬として活躍していましたが、現代では愛玩犬として飼育されています。

ポメラニアンの性格

ポメラニアンは社交的で愛情深い犬です。飼い主思いの犬ともいわれるくらい家庭犬として優秀です。さらに記憶力に優れているので、しつけや難しい訓練も簡単にこなすことができます。また、鋭い感覚を持っているため警戒心が強い一面もあります。

ポメラニアンの毛質と毛色

ポメラニアンの可愛らしさをより引き立てているのがフサフサの被毛です。
ポメラニアンはダブルコートで毛が2重構造になっています。また、被毛が完全に生え揃うまで3年かかるといわれています。ぬいぐるみのような毛になるまでにはだいぶ時間がかかるのですね。
被毛は長めでざらざらした手触りをしています。
毛色はオレンジ、クリーム、ブラックなど約15色ほどの種類があるそうですが、日本でよく見かけるのはオレンジではないでしょうか。毛色が豊富だと選択肢が広がりますね。

ポメラニアンの魅力


ポメラニアンはきつねのような立ち耳と、毛に埋もれそうなたぬきのような顔がなんとも言えません。ビクトリア女王に愛されただけあって、誰もが認めるキュートな外見をしています。
さらにどんな魅力があるのか、ご紹介していきたいと思います。

ポメラニアンは小さな番犬

ポメラニアンは愛玩犬なのですが、ちいさな番犬とも呼ばれています。それは警戒心の強さゆえでしょう。
知らない人や物音がするとキャンキャン吠えることがあるため、確かに番犬向きではありますが、家庭犬としては問題視されてしまうことも。
しかし覚えのよい犬種なので、しつけで吠え癖を解消することができます。

トリミングカットで別人に変身

現在、ポメラニアンを飼育している人の中ではさまざまなトリミングを行って外見を変化させている方が多くいます。
頭だけを残してすべて丸刈りにしたライオンカットやテディベアカット、柴犬カット…などなどスタイルはさまざまです。特に柴犬カットは本物と見間違えるくらいの完成度で、その出来栄えは何の犬種かわからなくなるほどです。
しかしポメラニアンは絶対的にトリミングが必要な犬種ではありません。ポメラニアンはフルコートが1番!と考える方もいますので、賛否両論はあるかと思いますが、ポメラニアンを飼育する上での楽しみ方として広まってきているのは事実です。

ポメラニアンは室内犬にぴったり

ポメラニアンは立派な被毛を持っているので、毛並みのお手入れが大変そうに感じますが、実際はブラッシングを行ってあげれば、飼育面での面倒はあまりありません。
また飼い主に忠実でしつけを覚えやすいため、飼いやすい犬種と言えるでしょう。
フルコートになるまでの見た目の変化を楽しめるのも、ポメラニアンの魅力の1つですね。

ポメラニアンの価格


だいだい10~30万円が多いですが、中には50万を超える個体もいます。他の犬種にも言えることですが、血統が良かったり、毛色が珍しい個体には高値がつきやすい傾向にあるようです。
同じ毛色でも値段が違うことがありますが、ポメラニアンの標準体型(スタンダード)に近いかどうかが1つの基準になります。頭や耳、足などすべての部位に細かな規定があり、それらが標準体型に当てはまらないと安価になることがあるそうです。
他にも血統書の有無や、他の個体と比べて年を取っていると安くなる場合があります。
しかし入手する上で重要なのは、犬の健康状態や、販売側の管理だと思います。
あまり値段に捉われ過ぎず、販売者に相談しながら自分に合う子を選ぶことをおすすめします。

ポメラニアンがなりやすい病気


愛犬をかわいすぎるあまり、おやつを過剰に与えてしまい歯垢が溜まりすぎたり、肥満になってしまう個体が多くいます。
健康を維持するためは、餌の管理やお手入れを徹底し、定期的に動物病院で検診を受けることが大切です。
ここではポメラニアンがなりやすい病気についてまとめました。

歯周病

乳歯から永久歯に生えかわる時期に、乳歯が抜けずに残る場合があります。そのままにしておくと歯並びが悪くなったり、歯周病の原因になってしまうので、獣医師に抜歯してもらう必要があります。

関連:自覚無き進行!犬の歯周病の原因や症状、予防について徹底解説!

環軸椎亜脱臼(かんじくついあだっきゅう)

環椎(第1頸椎)と軸椎(第2頸椎)関節の、先天的な奇形や靭帯の断裂によって脊髄が圧迫されて、さまざまな神経症状を引き起こした状態です。
1歳未満の小型犬によく見られます。先天的な形成不全を伴うケースが多いので、新しく犬を迎え入れた際にはまず動物病院で異常がないか診てもらいましょう。

関連:ポメラニアンは要注意!犬の環軸椎亜脱臼について解説

膝蓋骨脱臼症候群(しつがいこつだっきゅうしょうこうぐん)

小型犬に多い病気ですが、後ろ足の膝蓋骨が正常な位置から外れてしまう状態です。
原因は先天性のものから、外傷性のものまでさまざまです。
足腰に負担がかからないような環境作りを心がけることで予防になります。

関連:肢を挙げる癖のある小型犬は特に注意!犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)について解説

僧帽弁閉鎖不全症(ぞうぼうべんへいさふぜんしょう)

小型犬に多発しやすい後天性の心臓病です。
左心房と右心房の間に位置する僧帽弁が、粘液変性によって肥厚して閉鎖できなくなり、血液の一部が弁の隙間から左心房内に逆流する状態を指します。
症状として心臓に雑音が聞こえるようになり、悪化するとゼーゼーと苦しそうな咳を出します。
飼い主が気づけるのは咳が現れた頃だと思うので、異常を感じたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

関連:愛犬が咳? 〜咳がでたら要注意!僧帽弁閉鎖不全症と肺水腫について

気管虚脱

気管が押しつぶされて呼吸困難や呼気による体温調整ができなくなる病気です。
遺伝的要因が多いとされていますが、肥満や口腔内の感染症疾患、過度の興奮、過呼吸で引き起こされることも。
中高齢の小型犬によく見られるので、普段からおかしな呼吸をしていないかチェックしましょう。

関連:食後や水を飲んだ後の乾いた咳は注意!犬の気管虚脱について解説

白内障

目のレンズ部分である水晶体が白く濁ってしまう病気です。高齢の犬によく見られ、暗がりで動きが鈍くなったり、物にぶつかったり、階段を嫌がるようになるといった変化が表れます。
現代の治療では人工のレンズを入れることで視力を回復させる手術もありますので、獣医師と相談しながら治療を進めていきましょう。

関連:早めの対策が重要!失明の危険性がある犬の白内障について獣医が徹底解説

皮膚炎

皮膚病はアレルギーや寄生虫、カビなど色々な原因で起こります。
症状で多いのが痒みで、発疹や脱毛などもみられるようになります。ポメラニアンは長毛種なので毛をかき分けないと皮膚の状態を確認できず、発見が遅れてしまうことが多いです。
お手入れの際は皮膚の状態も確認すると良いですね。

関連:犬のアレルギー性皮膚炎4つの原因について解説~その症状とは?~

ポメラニアンを飼う上での注意点


犬を飼う時には見た目だけじゃなく、作出された目的や性格、どんな毛質をしているかなどを事前に調べておくことで、何が必要かを知ることができます。
ポメラニアンを飼おうと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

換毛期にグルーミングを

ポメラニアンはダブルコートなので換毛期が訪れます。換毛期は犬によって違いますが、だいたい春と秋にやってきます。
換毛期にはブラッシングをして抜け毛を落としてあげることで、フケや痒みを防止できます。
毛玉を防止するためにも毎日ブラッシングを行うのが理想ですが、特に換毛期には念入りなお手入れをしてください。同時にシャンプーを行ってあげると、新しいコートの発毛促進になりますよ。

骨折に注意

他の小型犬でも言えることですが、フローリングのような滑りやすい床は足を痛めやすいので注意が必要です。
もともと体重も2、3kgしかない犬種なので、骨もそこまで強くありません。ソファから勢いよく飛び降りただけで骨折してしまったという話もあります。
フローリングにはカーペットやマットを敷き、高い所へ移動する場合は抱っこしてあげるのも良いと思います。

吠え癖はしつけで直そう

ポメラニアンを可愛すぎると、飼い主に対して忠実なあまり独占欲が強くなってしまうことがあります。そうなると知らない誰かが飼い主に近づいただけで吠えたり、唸るといった行動に出てしまうことも。
他にも警戒心が強い面からそうした吠え癖が出ることもあります。
子犬の時から猫かわいがりは避け、沢山の人や犬に出会わせたり、いろいろな物音を聞かせたりして、さまざまな環境や状況の変化に慣れさせておきましょう。

関連:犬が散歩中に他の犬に吠えてしまう場合の対処法

まとめ

ポメラニアンは見た目がかわいいため、ついつい甘やかしてしまいがちです。しかし互いに依存しあうような関係は、無駄吠えなどの問題行動に発展したり、適正な健康管理に影響を及ぼしかねません。
どんなにぬいぐるみのように可愛くても、相手は上下関係を築く習性をもった犬です。
「ポメラニアンは無駄吠えが酷くて飼いにくい」という悪いイメージを払拭するためにも、愛犬と望ましい関係性を保って、楽しく暮らしていきましょう。

筆者紹介

Pigeonmilk
小さい頃から動物を飼育し、現在も動物関係の仕事に携わっています。また学生時代に培った動物の飼育、看護、福祉などの知識を活かした記事を書いていきたいと思っています。

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