室内飼育のわんちゃんや猫ちゃんが増え、お部屋に落ちている抜け毛が気になっている方も多いですよね。シャンプーしたり、ブラッシングしたり、様々なお手入れをされていることと思います。換毛期のお手入れに、使いやすいケアグッズとしてファーミネーターをお使いの方も多いのではないでしょうか。ファーミネーターでのブラッシングで驚くほどの抜け毛が取れますが、その反面、使い方を間違えれば思わぬ皮膚のトラブルを招くこともあります。今回は皮膚のお手入れについて、ファーミネーターの使い方の注意点にも触れながらお話ししたいと思います。

わんちゃんの毛の種類

わんちゃんの毛には、主毛と副毛という二種類の毛があります。
主毛は太くて長いしっかりとした毛で、オーバーコートとも呼ばれます。皮膚を保護する役割があります。一方、副毛は細くて柔らかい毛でアンダーコートとも呼ばれます。その数も犬種や季節によって異なり、主に保温や保湿の役割を果たしています。
わんちゃんの毛穴からはこの二種類の毛が合わせて10本以上も生えています。

わんちゃんの毛の抜け換わり

わんちゃんの毛の抜け換わりの仕組みは基本的には私たちと同じです。毛が成長して長くなる成長期、成長が止まる退行期、そして古い毛の奥で新しい毛が成長し始めて、古い毛が抜ける休止期です。
これを周期的に繰り返し、毛が生え変わっています。
またこれとは別に、わんちゃんでは換毛期と呼ばれる時期があります。換毛期は日照時間に関係します。夏の日照時間が長くなると副毛が抜け落ちて少なくなります。逆に冬になり、日照時間が短くなると、副毛が伸びて豊富になり、断熱、保温効果が高くなります。換毛期は温帯地域より北部、つまり、夏は暑く冬が寒い地域が原産の犬種にみられます。柴はその代表的な犬種です。逆に、冬季に温暖な地域が原産のわんちゃんでは換毛期がありません。フランスが原産のプードル、マルタ島原産のマルチーズなどが代表的な犬種になりますね。最近では照明器具や冷暖房器具を使った生活でこのサイクルが乱れて、年中毛が抜けるわんちゃんも多いようです。

抜け毛のお手入れとトラブル

さて、抜け毛のお手入れには、日々のブラッシングが最も効果的です。冒頭でお話に出たファーミネーターもお手軽にアンダーコートが取り除ける画期的な製品です。しかし、少し使い方を間違えると思わぬ皮膚トラブルになってしまいます。では、ファーミネーターの使用でどのような皮膚トラブルが起こったのか、動物病院での実際の例を挙げながらお話を進めます。

ケース1
腰〜太腿の毛が薄くなってしまった
これは実際に猫ちゃんでみられました。猫ちゃんがブラッシングを嫌がったので、抑えながら何とかブラッシングをしたのですが、必死になって特に抜け毛が気になった腰ばかりをブラッシングしていたら、毛がスカスカになってしまったということです。
特に治療などはせず、その後自然に毛が生えてきました。気になるところがあっても、部分的に集中してブラッシングをしてしまえばその部分の毛を過剰に抜いてしまう事になるんですね。毎日少しずつ、体を満遍なくブラッシングすることが大切だといえますね。
ケース2
ファーミネーターでブラッシングしたところが皮膚炎になってしまった
換毛期のゴールデンレトリーバーでの出来事です。
病院で確認したところ、ブラッシングをしたところが傷になり、出血もしていました。ただれたようになって皮膚炎を起こしていたので、抗生物質での治療を行いました。ファーミネーターの先は尖って傷つきやすいので、あまり力を入れずにブラッシングする必要がありますね。
ファーミネーターを使う時には…

ファーミネーターを使う際には、もちろんですが、正規品を使用してください。ネット通販などで偽物も出回っているようなので、安いものに飛びつかず見極めることも必要ですね。
また、取り扱い説明書は良く読んで、使い方は守りましょう。ファーミネーターはブラシの先が尖っています。刃は長くなくても、強い力でブラッシングをすれば先端が皮膚に到達し、皮膚を傷つけてしまう恐れは十分にあります。最初はおとなしかったわんちゃんが嫌がるなどの様子がみられたら痛がっているのかもしれません。少し手を休めて皮膚の様子を確認してあげてください。ひどく皮膚が傷ついてしまった時には、ばい菌が入って化膿してしまうこともありますので動物病院で診察を受けるようにしましょう。
また、同じ箇所を集中的にブラッシングすると部分的に被毛が抜け過ぎてしまい、その結果、毛の密度が低くなってしまいます。この場合、とくに何もしなくても毛は生えてきて、元どおりになります。

まとめ

被毛の手入れにブラッシングは欠かせない手段ですよね。そして、わんちゃんや猫ちゃんの皮膚は私たちが考えている以上にデリケートなんです。日頃から優しくお手入れをしてあげてください。ファーミネーターに限らず、スリッカーブラシなどのブラシやも使い方次第では皮膚を傷つけてしまうこともあります。お手入れの際には気をつけ、ペットご自慢の被毛も皮膚も綺麗に保ってあげてくださいね。

外部リンク:ファーミネーターアマゾン販売ページへ

(uw25rescueccnu)
育児をしながら臨床獣医師として勤務中、その傍でペットについて正しい知識を知ってもらいたいという思いから、執筆も手がけています。

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